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物語 - 一世関係 39 - 佐藤豊三郎アラスカ行き (2) |
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佐藤豊三郎(青稲)アラスカ行き 2回目
1932年(昭和6年)
五月一日 ブランケ一巻 これだけの財産です きたないけれども住みなれたキャンプを去るとなれば レべー雑草枯れ初め それ丈のいのち 麦揃ふて 穂をはらみ空雲暖かく 白雲湧き起こり 麦穂出揃ひ 空は白雲 麦そろうふて 穂をはらみ
五月五日 出帆 灰色の空につづく 灰色の軍艦を眺めルンペン 顔なじみのボーイが 同じボートで北海へ 一
、フレスコの 初夏の朝寒く 水兵の白帽子 二 、陸上生活をはなれ 蒼海を横切る身に 三 、今年も シーガルに迎へられて アラスカへ 四 、船の丸窓より 激浪を眺め病む 五 、病む若者をいたはる(水呑ます)余裕があった
五月七日 六、停船して ルンペン水葬せらる 夕暮どき
五月八日(日晴) 波静か、病む人等初めてカイコ棚のベッドを離れ甲板に 新鮮な空気日光に浴し
カナカ よくひきよく歌ひ 波静か ハッチルームに群る アラスカボーイの息とにほひ
五月九日(月曜日) ハッチルームの 盆テーブルに 光る眼 ハッチルームに 群るアラスカボーイの にほひ 船で ハモニカ吹き合ひ 空曇り ハモニカ吹き合ふて 楽しむ同船者
五月十一日 密航黒人 しごとに有付いた顔
五月十二日 船 北海の激浪を越へ 寒さ加はり
五月十四日 イタリアン漁師 円くなり よく弁じ 海は永遠の流動より永遠へ ハッチルームの棚ベッド 浪の音 水葬のルンペンの屍を カモメがにらんで通る ポカーの懸引き 神経の働き 半島近づけば 霧笛吹いて 我が船は
五月十五日 雲間に浮く アラスカの雪の山や はるかに 雲間に輝く アラスカの雪山を 陽に輝く アラスカの雪の山を 雲の上に 陽輝き雲間に、アラスカの雪の山を
五月十七日 午前十一時 アラスカの大陸を踏み先ず泉水を味ひ 大地を踏めどからだまだ少しゆれ 先ず アラスカの犬に迎へられて上陸する 昨年と同じでベッドに手足延ばして寝る 冬眠より覚めたるツンドラの日向暖かく(tundra 凍土帯) 若者は早やスノーボールを握ってる ツンドラに横はれどからだまだ少しゆれ バスに入ればふもとまで雪の山々
五月十九日 外来者通れば 見たさにエスキモ娘 家にかくれるか 日向のアラスカの橇に腰掛けて見る 太古の色を 湛 へ湖水の静寂 湛(たた)
太古の香 ただよふ ツンドラ湖水の静寂 少し西風寒く ツンドラの野の散歩 極地に住む エスキモーも 住めば都ならんか ツンドラの野の 囀るメドラークも 何となくなつかしく 極地の 初春の空気を吸へば 軽き味 桃中軒星雲 嗚呼 メドラーク お前もここに居ったか
五月二十二日(日曜) 北国の風 身に滲み アラスカ丈の遠吠へ
アラスカの春
身に滲む 北風アラスカ丈の 遠吠へ アラスカの部落 春浅く 何処にも犬が居る アラスカの 初春寒く 霧交へて 霧交へて 時雨るるアラスカの 初春寒く 時々時雨るる 霧も交へて アラスカの春 新芽のxxにクオレット小さき葉と花持ちて アラスカボーイ(オリエンタルギャング)食事の不平 時雨れる 栗鼠を生捕り 飼ふ独者 茲にも 手製の下駄はひて 風呂通ひ X 風呂に通ふ手製の下駄の姿 大陸より缶詰業者 アラスカの村に 春が来た 肩にあこを乗せ 新参者を見に来てゐる
五月廿六日 手製パイプくわへ 仕事待つ間の得意顔 べーチに網張り サアモン待つ間の 工場の雑音のがれて 青空にはく 煙草 工場の機械と共に働く眼と耳のつかれ
六月三日 流れ来る製缶を 一日見つめれば 初サアモンを味ふ 初夏の夕 まだ寒く
六月五日 午飯の休みに 仰ぐ北国の青空のうつくしく
六月六日 若者等 口髭延ばして(生やして)みるアラスカの旅
六月七日 夏朝 洗濯物かかへ アラスカボーイの 老ひたるも
六月八日 眼覚れば 囀り聞えて アラスカの夜があかるい ねて起き寝て起きても アラスカの夜が明い
六月九日 ナック、ネック河畔の朝晴れ 満潮に帆を上げ (Naknek, Alaska) 缶詰工場で 片手義手 夏朝寒く
六月十二日 日曜日 ふりの中 囀り聞きつつ 休日の朝寝 夜なき国 べーチ(に張った)の網にサアモンがかかった雨の夏朝で
六月十三日 ツンドラに サアモン乾して 夜のない国は
六月十四日 キングサアモンの 大きな赤き肉に 包丁を入れる
六月十五日 明るい暮 ツンドラの野は 青葉若葉となりて ツンドラ野は 青葉若葉と成り 湖水の水清く 暮れても明るい ツンドラの野は 青葉若葉となりて 緑のツンドラ 遠山は雪 遠山は雪 緑のツンドラ何処までも 暮の湯殿を画いてる 暮の浴室(バスハウス)を画いてる 雨濡れ ツンドラの緑 遠山の雪 緑のツンドラの野に 湖水は 太古の色を湛へ 太古の色を湛へ ツンドラの湖水の静寂 ツンドラの野に横ふ 湖水に太古よりの水を味ひ
六月十六日 休日には 食を減せされ ツンドラ野の散歩
六月十九日 カット 天気に成った 極地の白雲
六月二十一日 引潮の濱は 漁師舟並べ アラスカのサンマア暖かく (summer) アラスカサンマア暖かく 引潮の濱に漁師舟並べ 引潮の濱ぬくく 漁師舟 並べ 十時の消燈で 読書が出来る明るさである
六月二十日 若者等ストブ囲み話し 若者等に夜は何時迄でも明るく
六月二十三日 インデアン 濱に焚火してサアモン捕る夏が来た サアモン捕るインデアン 濱に焚火して 夏なれど サアモン捕るインデアンは 濱に焚火して 蒼空に帆上げ 漁師北海へ ハンチの穴縫ふて アラスカの夏と成った 漁船 蒼空に帆を張り 河口へ アラスカサンマア暖かく ボーイがハンチの穴縫ふてる ストーブを囲み話し 若者等に夜は何時でも明るく 濱に焚火し サアモン捕るインデアンの群 今日も三時半(サンテンホン)より働く 暗い顔 暗い顔して 今日も亦三時半より働くのか 冷たい雨が降る 網にかかったサアモン
六月二十五日 雀 巣わら運ぶ アラスカも夏に成った アラスカの夏空青く 雀 巣わらを運び 日曜日には 帆を下ろし櫂もあげ 自炊の煙 自炊の煙上げ 日曜には帆下ろし櫂も上げ 休業に ヒリピン 一日キータを響かせ 休業日は ヒリピンのギータの合奏に居る
帆を下ろし 櫂上げ 漁師の日曜日 休業日は ヒリピンのギータの 合奏に居る アラスカの夏空青く 雀 藁を運び
六月二十六日 サアモンの(赤き)肉が 缶に入り流れ来る一日 漁師 帆を下ろし (櫂)網上げ 日曜の陽 極地の陽を浴び 漁師 帆を上げ 櫂を下ろして 汽笛が鳴る 魚臭 さ にほひて 工場人 汽笛鳴る いそいそ 魚匂いす身で つめたい夏雨 工場に 魚臭き身で 夏雨冷たい工場に 魚臭き身で
六月二十八日 日永の陽光 ツンドラの緑 豊かなる 魚臭き手で 手鼻かむでゐる 極地の空
七月二十六日 仕事の山が見へた 皆の勢ひ (サアモン)缶をパキングする 大江より 朝霧入る 半生 棒に振り アラスカに 出稼に来てゐる サアモンの缶を パアキングする 朝霧大江より アラスカを去る 居残るボーイと 堅き握手して
七月三十日 細き声のハロー 太き声のハローに 迎へられて 帰桑の喜びをたたへ 甲板の上の漫歩 【帰桑=帰サンフランシスコ】
八月三日 太平洋の真中で 霧笛の紋波
ア ラ ス カ を 去 る
仕事の山が見えだ 皆の勢ひ 半生を棒に振り アラスカの出稼に来てゐる サアモンの缶をパアキングする 朝霧 大江より
アラスカを去る
居残るボーイと 堅き握手して 埠頭 帰桑の喜びたたへ 甲板上の漫歩 大洋の真中の 霧笛の紋波 ハロハロと 細き声太き声に 迎へられて
薄霧湛へる凪海波 甲板上の日向ぼっこ 日一日 帰桑近く (海上の)鯨の噴水 大洋の暗闇に ライトハウスの光を眺めた 皆の心
アラスカの漁場を去る
一 ツンドラの 濱で焼いた サアモンの味 二 薄雲る 河口を漁船 帆を並べて 北海へ 三 独立を絶叫 夜なき国に ヒリッピン人の集 四 スカアに山積された 鮭が雨に光る 五 ツンドラに 横り光を聴く青天 六 暗い顔して 今朝も 三時半より働くのか 七 激働の疲労を流し 風呂の中の 大あくび 八 眼は 流れ来る サアモンの缶を握り 九 緑流るる アラスカの山を 後にして 帰る吾等 一〇 ションボリ 唯独り見送る 留守番の妻女 風呂の欠伸に 疲労を流し ツンドラの 濱に焼く サアモンの煙
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アラスカから昨日(十三日)桑港に帰りました。ヤハリ文明社会はいいですナア。 ションボリ 唯独り見送る 番人の妻女 海は 永遠の蒼色を湛へ 永遠へ 船中の雑音 帰桑の喜び 流れ 太古の香 ただよふ ツンドラ湖水の静寂 (青稲の挿絵入りハガキ) 宛名なし
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伊丹明 いたみあきら
加州オークランド出生、鹿児島県にて教育を受けて帰米 山崎豊子著 小説「二つの祖国」 の主人公、 天羽青年のモデル 山河燃ゆ ( テレビ NHK 大河ドラマ ) の主人公 加州大学在学中に佐藤青稲と同船する 後に羅府新報新聞社編集長、陸軍語学校教官、東京裁判通訳
アラスカ船 伊丹 明
船がゆれると かひこ棚がゆれる いっせいに 呻く出稼ぎ人の 疲れた吐息 浪の音 楫棒(かじぼう)のきしみ ヒリッピンのユクレーリが すべてこれらに伴奏して 船はころげる 酔っ払ひのやうに 「日米」新聞 昭和六年六月二十一日に掲載
アラスカから 伊丹 明 五月二十五日
日米 新聞社 田原紅人様 桑港を出てから、もう二旬余過ぎました。船には少々酔ひましたが、それも乗船当時だけで割合に楽な航海で、十七日にこのキャナリイ(缶詰会社)に着きました。船はブリストル湾の中ほどに残して、それから会社のスカーでテクネク河を二時間近く曳航して、バンクハウスの赤い屋根を左岸に見出しました。僅か十日あまりとはいへ、船底の穢臭や食事の不憫などで、すっかりまゐってゐたものですから、陸へ上がったときは全く牢屋から出たやうな気持ちでした。動揺しない食卓について温かい飯を頬張る嬉しさは、悲惨な中にも格別なものです。 佐藤青稲氏とは船中で知り合ひました。一つの道を怠りなく精進される篤実さに打たれます。俳句をすすめられましたが、その方は道がちがふので、まだ失礼しています。それに、船中で借りた改造の四月号を、この館府で誰かに持っていかれて、少なからず気の毒しました。訴へどころのない憤慨をかうして今こらえているところです。さぞ青稲氏もひどい奴と思ってゐられるでせう。 キャナリ働きの実相をなるべく明確に直接に観察すべく努力してゐます。果たしてどの位の収穫があるか楽しみです。 この二三日曇りつづきで恐ろしい疾風がトタン屋根に唸ってゐます。寒さは寒し、仕事はまだ始まらないので、皆家の中に引き籠って、ストーブの傍で雑談に花を咲かし、或いは明日メールボートが来るといふので手紙書きに忙しいのもあります。明日から忙しい労働が始まります。青稲氏の指導によって「しかるべくスマアトに立ちまわる」つもりです。今年は今までより一番ヤングボオイズが多いさうでう。神学生、加大学生をはじめとして、わたし共の如きルンペン的学生も多数あります。 ですから、本当の意味のアラスカ気分より、ずっと明るいものになってることは争へません。詩が三つばかり出来ましたから送ります。いつでもよろしいですから、日米に御採り下さい。 逸蒼様にはまだお便りしませんから、よろしくお伝へ下さい。書物など沢山かしていただきましたが、いろんな人が借してくれ借してくれで大ぶん手垢がつきました。こんど改めて「罪と罰」をよみ直しましたが、非常に感激しました。私なんか、まだまだうんと読まなくちゃならんいものが多いと思ひます。井中蛙式だったこれ迄の自分がはづかしいです。では又、次便で。御健康祈り上げます。 昭和七年六月二十一日 「日米」新聞 掲載)
沃 野 に 入 り て 青 稲
八月十四日 アルファファの 緑にほふ ハイウエーの炎天 黒服長く 暑さまだ去らず 夕陽輝やく チョーチ・ファザー 黒服を 夏の暑さ まだ去らず 会堂のファザーの黒服 陽光豊かなる(加州の)沃野に入る〈身の〉何となく寂しき 公園の緑蔭に ごろごろ寝る外は思はず 不況の街頭に 豊かなる鼓を響かせ 救世軍 不況の街頭に 救世軍が鼓を豊かに 響かせ 河船静かに 入来る 川風涼しく 炎天のハイウエー アルファルファの にほひの走る 教父の黒服長き 会堂の夏夕
沃野に入る
会堂の夏夕 教父の黒服(長く) 陽光豊かなる 沃野に入る身 何んとなく 淋しく 公園の緑蔭に ゴロゴロ寝る外(思はず)ルンペン 不況の街頭に 救世軍 鼓を響かせ 河船 静かに入り来る 川風涼しく 炎天のハイウエー アルファルファの緑を走る
緑蔭の都より
八月十六日 緑蔭の都に 入れば心落ち付く x 緑蔭の都のキャナリ 働く婦女の緑衣 ( X 印 は没) x 緑衣 ヒラヒラ 森の都の工女等 x 森の都の工女等の緑衣 ヒラヒラ x 工女の緑衣 森の都の夕暮 夕暮れる 森の都の 工女の群 緑蔭より 洩れ来るラテオの微音 x ジプシーさまよふ 緑蔭の都の昼 x 白髪義足の黒人に 靴をみがかせ x 子供等が通る 森の都の 夏朝 x 緑蔭の都(の夏朝) 涼しき小供の朝 x 緑蔭の都 学校通ひの小供等 白髪義足の黒人に 靴をみがかせ x 緑蔭の都の 風呂のゴザに座り 打羽をつかひ x 緑蔭の都 風呂にて団子 よい風呂だ さまよふジプシー 緑蔭の都
一 緑蔭都に入れば 心落ち付く
二 黒人の女が 氷提げて行く 暑さである x 夏朝涼しき森の都 沢山の小供が通る x 団扇使ふ 緑蔭の都の風呂
五 緑蔭の都 風呂にて団扇
緑蔭の都 涼しく 小供の朝 夕暮れる 森の都の 工女の群
八月廿日 太った男が 広告の看板を 前後にさげて夏夕 禿頭が ハットを片手に 森の都の夏夕 くるわの女 タアブレット鉛筆持って 炎天 (tablet 手帳 ) 片側町の 小児にからかひ 仕事を待つ身の 新芽の緑の ポプラに夕陽 片側町の夏涼しく 仕事の話 暁天のレールをブランケ捲き ルンペン シチケースをさげて 鳶 悠々舞ふ 炎天の葡萄畑 余年 米二俵とからかはれ 葡萄畑の麟寸 余生 米二俵のはらから 葡萄の秋 新月を デッチに宿し 夕暮れの涼しさ 朝露に輝く 葡萄まだ青い 葡萄 まだ少し青い 朝露が秋だ 仔豚 乳呑む 牧場の秋 葡萄畑の小舎 蚊帳に秋風 ゆらゆら 青白き太陽 緑の葡萄の蔓 赤い青い 葡萄の房 悠愁の緑葉
宝月の浪曲を聞いて 黒紋付の 顔より出る 故郷の声や 樹下に天幕して 葡萄畑 満月を涼しむ
九月十八日 朝露 膝をぬらし 葡萄畑 秋に入る つかれて寝る 葡萄畑のテント 月のぬくく x 葡萄の株に 頭突っ込んで 葡萄つきる お日様 見て御座る つかれた身を トラックに乗せ帰る はるか雲の峰 つむ手は 露にぬれ 葡萄畑 秋に入る 株に頭突込んで 葡萄つきる 暑い日だ 日曜は休み 暮れの赤い夕陽 仕事を休み 日曜の 赤い夕陽
朝夕 小鳥囀る 樹下の天幕の生活 朝の仕事前に タアハム食べた 労働者の姿 日蔭に休む 秋馬 悠々 秋馬 悠々 日蔭に尾を振り 樹間に 星を眺め 寝る夜は 長き貨物列車通る 葡萄畑 夕暮る
十月十一日 火曜日の新聞
十二日 パパ、ママと 呼ぶ子をつれ 葡萄摘み 葡萄をつんで 帰 る 月はまん・まるい 葡萄の秋 久し振りに 一杯呑みたいな
十月廿二日 秋天清し 労働者の赤いハンケツ 青いハンケツ 暮れまでに 脱穀した 米サックに 藁を掛けて置く x 秋日和 理髪し合ふて 休日のブランケ・ボーイ 理髪し合ふて ブランケ・ボーイ 秋日和 一杯呑んで 葡萄の秋を祝ふ x 葡萄紅葉し 秋天の白雲 秋天の白雲 葡萄の紅葉や
十一月一日 百舌 静かに囀る 樹下の天幕に 酔ふてねる サラサラ 樹下の天幕を打つ 秋雨 鴨猟期明け 黎明の銃声 湖畔の 街路樹落葉し xxする鴨に人 落葉舞ふ舗道で 久し振り 挨拶 弦月 傾く 活動帰りの 夜は寒い 収穫終へた 刈田を渡る 秋風 樹 根っこを燃やし 彼処・此処 不況の話
十一月二十六日 一 湖畔の小春日 流水に身を託して 落葉 二 田舎町の店頭を飾る 一策の稲 三 ヘアリにて 島より島に渡る 秋深し( ferry 渡し舟のこと) 河畔の紅葉 朝焼けに輝きて 四 沃土に アニオン植える人々 空少しくもり 五 釣りに飽き 落葉に寝る 六 夕やけ小やけ 河畔の紅葉 釣った魚を 頭たたいて 殺して置く 松葉杖ついて 歩む小供の 後姿の 小郷の秋 渡船で
一世パイオニア資料館
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一世パイオニア資料館 - isseipioneermuseum.com - 2014 |